野球練習におけるノックの種類や練習方法【紹介動画付き】

ノックの種類練習
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少年野球のコーチや、中学校、高校の野球部の顧問になると「ノック」を求められることがあると思います。

ボールを的確な位置に打つテクニックも重要ですが、ノックによって鍛えられる能力が異なるため、ノックについて詳しく知っておくことも必要です。

というわけで今回は、野球練習におけるノックの種類や、練習方法について解説していきます。

テキストだけだと分かりにくいかもしれないので、YouTubeの動画も引用しながらご紹介していきます。

野球練習におけるノックの種類

野球練習におけるノックの種類ですが、ここでは7種類のノックについてご紹介します。

自分が所属しているチームの、練習方法の参考にしてみてください。

内野ノック

内野ノック

内野ノックとは、外野を除く6種類の内野手に対して行うノックのことです。内野手全員が守備位置に付いた状態でノックを始めます。

基本的には、サード→ショート→セカンド→ファースト→ピッチャー→キャッチャーの順番でノックを打っていきます。

ノックで打たれた球を捕球した内野手は、打者の走塁を想定して球を1塁へ送球する流れが一般的です。

ファーストへ打たれたゴロの勢いが弱く、ファーストがベースから離れた位置で捕球した場合は、セカンドかピッチャーが1塁ベースのカバーに入ってファーストからの送球を受け取ります。

チームによっては、ランナーが1塁にいる想定でノックを行うパターンもあります。

内野ノックにおいて同じポジションに複数人の選手がいる場合は、そのポジションに並んでいる選手のノックを済ませた後に次のポジションへノックを打ちます。

内野ノックでは、速いゴロや遅いゴロ、フライなどの様々な打球でノックすることがポイントです。

動画で分かる内野ノック

この動画では、1塁や2塁、3塁にランナーがいる想定でノックが行われています。

内野ノックをより実践的なものにしたい場合は、バントでラインぎりぎりに転がすなどの工夫も効果的です。

外野ノック

外野ノック

外野ノックとは、内野を除く3種類の外野手に対して行うノックのことです。外野手全員が守備位置に付いた状態でノックを始めます。

基本的には、レフト→センター→ライトの順番でノックを打っていきます。

ノックで打たれた球を捕球した外野手は、ゴロの場合は打者の走塁を想定して2塁へ、フライの場合は内野手を経由してノッカーのいるホームベースに球を送球する流れが一般的です。

三遊間を抜けるような早いゴロや一瞬の判断が必要なライナー打球、バックが大事になる大きなフライなど、選手によって得意な打球と苦手な打球があるため、選手の得意不得意を見極めてノックを打つのもノッカーの重要な役割です。

動画で分かる外野ノック

この動画の外野ノックでは、同じポジションに複数人の選手がいます。

1週目はゴロ、2週目はフライのように打球の種類を変化させながらノックをすると効果的です。

キャッチャーフライ

キャッチャーフライ

キャッチャーフライとは、バッターがアッパースイングでボールの下をこすったときに生まれる打球です。

キャッチャーの真上に上がるフライやピッチャーとの中間に落ちるフライ、キャッチャーの後ろやファールラインで落ちるフライなど、キャッチャーフライには様々な種類があります。

キャッチャーフライを綺麗に打ち上げるにはかなりのテクニックが必要なため、キャッチャーフライを見ればノッカーの技量が分かるとも言われています。

動画で分かるキャッチャーフライ

7分30秒のあたりから、キャッチャーフライを上手く打つためのテクニックを解説しています。

結論から言うと、「トス」の位置が大事という話の動画です。

上手く打てない方は必見の内容になっています。

シートノック

ショートノック

シートノックとは、各ポジションに選手が付いた状態で行うノックのことです。普段の練習でも行いますが、試合前にする守備練習としても知られています。

チームによってシートノックの内容は異なりますが、普段練習で行う単調なノックとは違い、より実践を意識した内容のノックになります。

内野ノックでは球を捕球したら1塁へ送球するのが一般的ですが、シートノックでは、2塁送球→1塁送球のようにゲッツーを意識させたパターンもあります。

試合前のシートノックでは、少年野球では5分、中学以上では7分、と時間が決められています。

シートノックの内容が時間通りに収まるように、あらかじめ練習してから試されることをおすすめします。

動画でわかるシートノック

この動画のシートノックは、ボール回し→ポジションごとのノックといった典型的なシートノックの内容になっています。

ノッカーの技術や選手の守備力がかなり高いので、非常にハイレベルなシートノックになっています。

連続ノック

連続ノック

連続ノックとは、1人の選手に複数回(3回~10回)のノックを行う練習法です。

一般的なノックでは、1人のノッカーに対して野手が大勢いるため、1人が1回ノックを打ってもらったら次の野手が交代してノックを受けます。

連続してノックを受けることができないと、自分がミスをしたときに「なぜ上手くいかなかったのか?」といったことの改善や調整がすぐにできません。

連続ノックでは、そういったトライアンドエラーの頻度を高くさせてあげることができるため、捕球のタイミングが上手くつかめていない選手や、なかなか上達しない選手に対して有効な練習方法であると言えます。

外野アメリカンノック

外野アメリカンノック

外野アメリカンノックとは、外野手がギリギリ捕れるであろう位置にボールを打つ練習方法です。

レフトに選手を立たせて、センター側にボールを打つことでレフトにいる選手を走らせてボールを捕らせます。

自分のポジションを超えてボールを追うため、実践的な守備練習とは違います。

アメリカンノックは、選手の下半身強化や体力・持久力の向上、自分の守備範囲の確認などが主な目的です。

ボールを最後まで全力で追わない選手には、有効的な練習方法と言えるでしょう。

動画でわかるアメリカンノック

この動画で紹介されているアメリカンノックは、選手をレフトやセンターといった守備位置につけて行うものではありませんが、基本的には「ギリギリ捕れるか捕れないか」といった打球を打てればアメリカンノックになるので問題ありません。

外野バックアップノック

外野バックアップノック

外野バックアップノックとは、レフトやライト、センターに対して行うノックです。

外野ノックと違うのは、各守備位置の間にわざとノックを打つという点になります。

例えば、レフトとセンターの間にボールを打った場合、レフトとセンターはお互いに声を掛け合わなければなりません。

「OK」「オーライ」、「まかせた」といった掛け声で、どちらがボールを捕球する役割になるのか瞬時に判断する必要があります。

ボールを捕ることに消極的な選手がいたり、声を掛け合わないでお見合いしてしまうことが多い場合は外野バックアップノックがおすすめです。

もちろん、内野でも同じ要領でできます。

まとめ

今回は、野球練習におけるノックの種類や、練習方法について動画付きで解説しました。

ノックにも様々な種類があります。もし自分の野球チームが毎回同じようなノックしかしていない場合は、注意する必要があるかもしれません。

試合ではいつどんな打球が飛んできてもおかしくありません。ここで紹介したノックを、新しい練習メニューとして加えてみてはいかがでしょうか。

ノックに詳しくなって、野球の練習をもっと楽しみましょう!

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